「会議の音声をAIに録音させて大丈夫?」という不安は、AI議事録ツール導入を検討する中小企業からよく聞かれます。
結論から言うと、主要ツールは適切なセキュリティ対策を講じており、ポイントを押さえれば安全に使えます。
ただし、無料プランと有料プランでデータの取り扱いが異なるツールもあるため、確認が必要です。
この記事では、AI議事録ツールのセキュリティを「データの保存・暗号化・学習利用・削除」の4つの観点で解説します。
ポイント
この記事でわかること:①主要3ツールのセキュリティ比較、②安全に使うための4つのチェックポイント、③機密会議での使い方
※記載情報は2026年5月時点のものです。
最新のプライバシーポリシーは各サービスの公式サイトでご確認ください。
AI議事録ツールのセキュリティで確認すべき4つのポイント
ポイント1:音声データはAIの学習に使われるか
最も重要な確認事項です。
無料プランではユーザーの音声・テキストデータがAIモデルの改善に利用されると規約に記載されているツールがあります。
有料プランやEnterpriseプランでは「学習利用オフ」が選べるケースが多いため、機密情報を扱う会議では有料プランを使うことが前提です。
ポイント2:データはどこに保存されるか(国内か海外か)
録音データや文字起こしテキストがどの国のサーバーに保存されるかを確認します。
国内法規制(個人情報保護法)の適用範囲が異なります。
国内サーバー保存のツールか、GDPR・日本の個人情報保護法に準拠した適切な国際移転が行われているかを確認してください。
ポイント3:データの暗号化と通信の安全性
通信はHTTPS(TLS暗号化)で保護されているか、保存データは暗号化されているかを確認します。
主要な商用ツールはほぼ対応していますが、無料・個人向けツールでは確認が必要です。
ポイント4:データの削除・エクスポートができるか
退会時・プロジェクト終了時に音声データ・文字起こしデータを完全削除できるかを確認してください。
GDPRや個人情報保護法では「忘れられる権利」が求められており、削除機能がないツールは法的リスクがあります。
主要AI議事録ツール3選のセキュリティ比較
| 確認項目 | Notta | CLOVA Note | Rimo Voice |
|---|---|---|---|
| 学習利用(無料) | あり | 非公開 | なし |
| 学習利用(有料) | なし(Team以上) | 非公開 | なし |
| データ保存地域 | 米国・日本 | 韓国・日本 | 日本 |
| 暗号化(通信) | ○(TLS) | ○(TLS) | ○(TLS) |
| データ削除機能 | ○ | ○ | ○ |
| ISO 27001 | - | - | 取得 |
Notta のセキュリティ
Nottaは個人向け無料プランでは音声データの取り扱いに注意が必要ですが、Team・Enterprise プランではデータの学習利用をオプトアウトできます。
中小企業での業務利用はTeamプラン以上を使うのが安全です。
SSO(シングルサインオン)・管理者ダッシュボードからのデータ管理・ロールベースのアクセス制御に対応しており、組織での管理が可能です。
CLOVA Note(LINE)のセキュリティ
LINE CLOVAが提供するCLOVA Noteは、韓国・日本のサーバーを使用しています。
データの学習利用に関する公開情報が限定的なため、機密性の高い会議では使用前に最新のプライバシーポリシーの確認が必須です。
個人の議事録・社内勉強会など、機密度の低い用途での活用が向いています。
Rimo Voice のセキュリティ
Rimo Voiceはデータを国内サーバーのみで処理・保存しており、音声データをAI学習に使用しないことを明記しています。
ISO 27001(情報セキュリティマネジメント)の認証取得済みで、機密性の高い会議での使用に最も適しています。
機密会議でのAI議事録ツール安全活用ガイド
絶対にAI議事録を使うべきでない場面
- M&A・経営戦略の核心に関わる役員会議
- 個人の人事評価・査定に関わる面談
- 法的係争中の打ち合わせ
- 未公開の価格・製品情報が含まれる取引交渉
これらの会議では、AIツールへの音声入力自体を避けてください。
安全に使うための4つの実践ルール
- 有料プランを使う:無料プランはデータ利用条件が緩いことが多い
- 参加者に録音を事前通知する:個人情報保護法上の義務
- 会議後はデータをダウンロード→ツール上から削除する
- 社内規程にAIツールの使用ルールを明記する
注意
注意:参加者に無断でAI録音することは、会社の情報管理規程違反になる場合があります。必ず事前に参加者全員の同意を得てください。
まとめ
ポイント
セキュリティ重視度別おすすめ:①一般的な社内会議 → Notta Team以上、②コスト優先で試したい → CLOVA Note(機密度低い会議のみ)、③最高水準のセキュリティが必要 → Rimo Voice
AI議事録ツールは適切に使えば業務効率化に大きく貢献しますが、「どのツールを使うか」より「どの会議で使うか」のルール整備が重要です。
まず社内でAIツール使用のガイドラインを定めてから導入してください。
→ AI議事録ツールの機能・料金比較は「AI議事録ツールおすすめ比較」で解説しています。