業務管理・ノーコード

kintoneとSalesforceの違いを徹底比較|中小企業はどちらを選ぶべき?

「kintoneとSalesforceって何が違うの?」「うちの会社にはどちらが向いているの?」――どちらも名前は知っているけれど、違いがよくわからず選べないままになっていませんか?

結論から言うと、kintoneは「社内業務のデータベースを自分で作るツール」、SalesforceはSalesforce「本格的な営業・CRM管理プラットフォーム」です。似ているようで、使う目的も対象規模もまったく異なります。

この記事では、kintoneとSalesforceの違いを料金・機能・対象規模で徹底比較します。中小企業がどちらを選ぶべきかを、具体的な判断基準とともに解説します。

ポイント


この記事でわかること:① kintone・Salesforceそれぞれの基本的な特徴と違い、② 機能・料金の比較、③ 「自社はどちらを選ぶか」の判断ポイント

メモ


本記事の料金情報は2026年5月時点の公式サイト掲載情報をもとにしています。プランや価格は変更される場合があるため、最新情報は各公式サイトでご確認ください。

kintoneとSalesforceの基本的な違い(目的・対象規模)

kintoneとSalesforceは、どちらも「業務のデジタル化・効率化」を支援するクラウドサービスですが、そもそもの設計思想が異なります。

kintone(キントーン) はサイボウズが提供する「業務アプリ作成プラットフォーム」です。ノーコードで自社専用の業務アプリを作ることに特化しており、「受注管理」「在庫管理」「日報管理」「問い合わせ管理」など、自社業務に合ったデータベースを自作できるのが最大の特徴です。

Salesforce(セールスフォース) は米国Salesforce社が提供する「CRM・営業支援プラットフォーム」です。顧客情報の一元管理・商談進捗の可視化・マーケティング自動化など、営業・顧客管理に特化した機能群を備えています。世界15万社以上(2026年5月現在)が導入する、CRM市場で世界シェアNo.1のサービスです。

2つの根本的な違いは「汎用業務アプリ作成ツール」か「営業・顧客管理専門ツール」かです。

比較項目kintoneSalesforce
提供会社サイボウズ(日本)Salesforce(米国)
主な用途社内業務アプリの自作営業・CRM・顧客管理
対象規模中小企業〜中堅企業中堅〜大企業(中小向けプランもあり)
日本語サポート充実(国内企業)充実(日本法人あり)
カスタマイズ性高い(ノーコードで自在)高い(ただし複雑)

機能比較一覧(カスタマイズ性・CRM・連携)

カスタマイズ性

kintoneの最大の強みは、プログラミング不要でアプリを自作できる点です。ドラッグ&ドロップでフォームやデータベースを作り、ワークフロー(承認フロー)も設定できます。既製品のアプリでは自社業務にフィットしないと感じている企業に向いています。

Salesforceもカスタマイズ性は高く、Flow(フロー)機能でビジネスプロセスを自動化できます。ただし、kintoneと比べると学習コストが高く、設定の複雑さは一段上になります。本格的なカスタマイズはSalesforce認定資格を持つ専門家(管理者・エンジニア)が必要になるケースが多いです。

CRM・営業管理機能

Salesforceは営業管理・CRM機能で圧倒的な強みを持ちます。

  • 商談管理: 案件ごとの進捗・確度・金額を一元管理
  • 取引先・コンタクト管理: 顧客情報の詳細な履歴管理
  • Sales Cloud AI: 受注確度のAI予測、次のアクション提案
  • レポート・ダッシュボード: 販売実績のリアルタイム可視化

kintoneにも顧客管理アプリを自作することはできますが、これらの高度な分析・AI機能はSalesforceには及びません。「営業チームの生産性向上」を主目的にするなら、Salesforceのほうが機能的に優れています。

外部ツール連携

連携機能kintoneSalesforce
Slack公式連携あり公式連携あり(Slack社はSalesforce傘下)
Google Workspace連携対応連携対応
Microsoft 365連携対応連携対応
Zoom連携対応連携対応
API連携あり(REST API)あり(REST/SOAP API)
kintone連携サービス数1,000以上(kintoneマーケットプレイス)
Salesforce AppExchange7,000以上のアプリ

ポイント


kintoneはサードパーティ製の連携アプリが豊富で、「他ツールのデータをkintoneに集める」使い方が得意。Salesforceは営業系ツールとのネイティブ連携が充実している。

料金プランの比較

kintoneの料金(2026年5月時点・税抜)

プラン料金対象
ライトコース月額780円/ユーザースペース機能のみ
スタンダードコース月額1,500円/ユーザーアプリ作成・API連携含む
ワイドコース月額3,000円/ユーザー高度なセキュリティ機能付き

最低利用ユーザー数は5ユーザーから。5人×スタンダードで月額7,500円(税抜)が最小構成です。

メモ


kintone公式サイト:https://kintone.cybozu.co.jp/

Salesforceの料金(2026年5月時点・税抜)

Salesforceの主力製品「Sales Cloud」の料金目安(年間契約・1ユーザー/月額)は以下の通りです。

プラン料金(目安)対象
Starter Suite月額3,000円/ユーザー小規模チーム向け
Pro Suite月額9,000円/ユーザー成長企業向け
Enterprise月額19,800円/ユーザー高度なカスタマイズ
Unlimited月額39,600円/ユーザー大企業・フルサポート

メモ


Salesforce公式サイト:https://www.salesforce.com/jp/

料金だけ見るとkintoneのほうが圧倒的に安いですが、Salesforceに含まれる高度なCRM機能・AI機能・分析機能を考えると、CRM専用ツールとして比較するなら妥当な価格設定です。


こんな会社にはkintoneがおすすめ

以下に当てはまる企業には、kintoneが向いています。

1. 既存の業務管理を「自社仕様」で整理したい
受注管理・在庫管理・日報・工程管理など、自社独自の業務フローをノーコードで管理アプリとして作りたい場合に最適です。Excelで管理していた情報をそのままデジタル化できます。

2. 社員10〜50名程度の中小企業
コストパフォーマンスが高く、5〜50名規模の企業でも導入しやすい料金体系です。IT担当者がいなくても、業務担当者がアプリを自作できる点が中小企業に好評です。

3. 情報共有・社内コミュニケーションを改善したい
kintoneにはスペース(社内SNS的なコミュニケーション機能)も含まれており、情報共有の場としても活用できます。メールやチャットの代わりに、案件ごとのスレッドで情報を一元化できます。

ポイント


「Excelの限界を感じている」「情報がバラバラで共有できていない」という課題を抱える中小企業に、kintoneはすぐ効果が出やすいです。

こんな会社にはSalesforceがおすすめ

以下に当てはまる企業には、Salesforceが向いています。

1. 営業チームの生産性・管理精度を本格的に上げたい
商談の進捗管理・顧客履歴の蓄積・予実管理をシステムで行いたい場合、Salesforceの機能は他ツールと一線を画します。AIによる受注確度の予測や、次のアクション提案まで自動化できます。

2. 顧客数が多く、CRMデータの深い分析が必要
顧客数が数百〜数千社規模になり、「誰が・いつ・何を・どのくらい買ったか」を詳細に把握・分析したい場合は、Salesforceのレポート・ダッシュボード機能が真価を発揮します。

3. グローバル展開・海外取引先がある
Salesforceは世界標準のCRMであり、多言語・多通貨対応も標準で備えています。海外拠点や海外パートナーと同じプラットフォームで営業データを共有できます。

メモ


Salesforceには中小企業向けの「Starter Suite」プランもあり、月額3,000円/ユーザーから始められます。ただし、導入設定や運用管理には一定の工数が必要なため、IT管理者またはSalesforceパートナーの支援を得ることを推奨します。

選び方のポイント3つ

迷ったときは以下の3点で判断してください。

ポイント1:「何を管理したいか」を明確にする

kintone向き: 受注・在庫・日報・工程・社内情報共有など、業務全般を自作で整理したい
Salesforce向き: 顧客情報・商談・マーケティング・営業成果を本格管理したい

ポイント2:IT担当者・専門家の有無

kintoneはノーコードで業務担当者自身がアプリを作れるため、専任IT担当者がいなくても運用できます。Salesforceは高機能な反面、初期設定・カスタマイズ・運用管理にある程度の専門知識が必要です。

ポイント3:予算感

月額1万円以下でスタートしたい場合はkintone(5名・スタンダードで月7,500円〜)。Salesforceは最低でも月15,000円〜(5名・Starter Suite)が目安です。機能差を考えると、それぞれの用途では適切な価格設定と言えます。

どちらが「いいツール」かではなく、「自社の課題に合っているか」で選ぶことが大切です。


まとめ

kintoneとSalesforceの違いを整理します。

項目kintoneSalesforce
向いている用途業務アプリ自作・社内情報管理営業・CRM・顧客管理
向いている規模中小企業(10〜100名)中堅〜大企業(Starterは小規模も可)
最低月額目安7,500円(5名・税抜)15,000円(5名・税抜)
導入・運用難易度低(ノーコードで自作可)中〜高(専門知識があると◎)
日本語対応充実(国内企業)充実(日本法人あり)

ポイント


まず試すならkintone(30日間無料トライアルあり、ノーコードで業務アプリを自作できる)。営業チームの本格CRM強化ならSalesforce(Starter Suiteから段階的に導入)。

どちらのツールも無料トライアルが用意されているため、まず実際に触ってみてから判断することをおすすめします。自社の業務課題と照らし合わせて、「何を解決したいか」を起点に選ぶようにしましょう。


  • この記事を書いた人

ビズヒロ

-業務管理・ノーコード