クラウド会計ソフトを導入しようとしている中小企業の経営者・経理担当者にとって、freeeとマネーフォワード クラウド会計は必ず比較する2択です。
どちらも国内トップシェアのクラウド会計ソフトですが、それぞれ特徴が大きく異なります。
結論から言うと、簿記の知識がなく操作のしやすさを重視するならfreee、銀行やクレジットカードの明細を自動で取り込む精度を重視するならマネーフォワード クラウド会計が向いています。
本記事では7つの項目で両者を徹底比較し、「自社にはどちらが合っているか」を判断できるようまとめました。
どちらも無料トライアルがあるので、まず試してみる前の情報収集に役立ててください。
ポイント
この記事でわかること ①機能7項目の比較表 ②プラン別料金の比較 ③freeeが向いている会社/マネーフォワードが向いている会社の判断基準
補足
料金・プラン情報はすべて2026年5月時点の公式情報をもとにしています。最新情報は各社の公式サイトをご確認ください。
freeeとマネーフォワード クラウドの基本情報
まず両者の基本スペックを表で確認しましょう。
| 比較項目 | freee 会計 | マネーフォワード クラウド会計 |
|---|---|---|
| 月額(最安プラン) | 2,618円 | 3,278円 |
| 無料トライアル | 30日間 | 1ヶ月間 |
| AI自動仕訳 | あり | あり |
| 銀行・カード連携数 | 約2,500件以上 | 約2,600件以上 |
| 給与計算との連携 | freee人事労務(別料金) | マネーフォワード クラウド給与(別料金) |
| スマホアプリ | iOS・Android対応 | iOS・Android対応 |
| サポート | メール・チャット・電話(プランによる) | メール・チャット・電話(プランによる) |
両社とも主要機能は網羅していますが、使い勝手の違いが選択の分かれ目になります。
以下の機能比較で詳しく見ていきます。
機能比較
会計・帳簿機能
freee会計は「取引入力」の画面がシンプルで、簿記の知識がなくても直感的に操作できる設計が最大の特徴です。
借方・貸方といった会計用語を意識しなくても、「いつ・いくら・何のために」という日常語で入力できます。
マネーフォワード クラウド会計は、従来の会計ソフトに近い仕訳入力方式を採用しています。
弥生会計などを使い慣れた経理担当者には操作感が馴染みやすい一方、簿記の基礎知識がある程度必要です。
ポイント
経理担当者や税理士が主に操作する場合はマネーフォワード、経営者や非経理スタッフが自分で入力する場合はfreeeが使いやすい
AI自動仕訳の精度
両社ともAIによる自動仕訳機能を搭載しており、銀行やカードの明細を取り込むと自動で勘定科目を提案してくれます。
freeeのAI仕訳は、過去の入力履歴を学習して精度が上がる仕組みです。
使えば使うほど精度が向上するため、長期利用ほど恩恵を受けやすい設計です。
マネーフォワードも同様にAI学習機能を持ち、大量の取引データを処理する場合でも高精度を維持しやすいと評価されています。
特に取引件数が多い会社や複数口座を管理する会社で強みを発揮します。
銀行・クレジットカード連携
銀行・カード連携の対応数はマネーフォワードが若干多く、地方銀行や信用金庫まで幅広くカバーしています。
どちらも主要なメガバンク・地銀・カード会社には対応していますが、取引金融機関が多い・マイナーな金融機関を使っているという場合はマネーフォワードの方が対応している可能性が高いです。
事前に自社の取引銀行が連携対象かどうかを各社公式サイトで確認することをおすすめします。
注意
連携に対応していても、金融機関側のシステム変更により一時的に取得できないケースがあります。重要な月次締め作業前には手動確認も併用してください。
給与計算・人事労務との連携
freeeはfreee人事労務、マネーフォワードはマネーフォワード クラウド給与・労務という自社製品と連携できます。
どちらも会計データと給与・勤怠データをシームレスに連携できるため、まとめて自社製品で揃えるのが効率的です。
一方、すでに他社の給与計算ソフトを使っている場合はCSV連携が必要になるケースもあるため、導入前に連携方法を確認しておきましょう。
スマホアプリの使いやすさ
freeeのスマホアプリはレシート撮影→自動読み取り→仕訳入力がスムーズで、外出先での経費入力に向いています。
直感的なUIはアプリでも維持されており、スマホだけで日々の帳簿入力をほぼ完結させることが可能です。
マネーフォワードのアプリも基本機能は充実していますが、複雑な仕訳入力はPC画面の方が作業しやすい場面があります。
残高確認・明細確認・簡易レポートの確認といった用途では十分実用的です。
料金比較(プラン別)
freee会計の料金プラン
| プラン | 月額(税込) | 主な特徴 |
|---|---|---|
| スターター | 2,618円 | 確定申告・消費税申告・レポート機能 |
| スタンダード | 5,238円 | 上記+電話サポート・経費精算 |
| プレミアム | 8,778円 | 上記+専任サポート・税務調査サポート |
補足
freeeは年払いにすると月払いより約20%割引になります。長期利用が確定している場合は年払いがお得です。
マネーフォワード クラウド会計の料金プラン
| プラン | 月額(税込) | 主な特徴 |
|---|---|---|
| スモールビジネス | 3,278円 | 基本会計機能・仕訳無制限・AI仕訳 |
| ビジネス | 5,858円 | 上記+電話サポート・複数事業所管理 |
補足
マネーフォワードも年払い契約で割引があります。また、会計+給与などのクラウドサービスをまとめて契約するパック料金もあります。
料金プランの総合比較
| プラン | freee | マネーフォワード |
|---|---|---|
| 最安プラン(月額) | 2,618円(スターター) | 3,278円(スモールビジネス) |
| 中間プラン(月額) | 5,238円(スタンダード) | 5,858円(ビジネス) |
| 電話サポート | スタンダード以上 | ビジネス以上 |
| 無料トライアル | 30日間 | 1ヶ月間 |
最安プランはfreeeが約660円安くなっています。
ただし、機能の差異もあるため単純な価格比較だけでなく、必要な機能がどのプランに含まれるかを確認して選んでください。
こんな会社にはfreeeがおすすめ
- 簿記の知識がない経営者や非経理スタッフが自分で記帳したい会社
- スマホアプリでの経費入力・レシート撮影を中心に使いたい会社
- freee会計に対応した税理士と顧問契約をしている、またはこれから探す会社
- 初期コストを抑えて最安プランからスタートしたい会社
freeeは特に「経理専任担当者がいない小規模事業者・個人事業主〜中小企業」が使いやすい設計です。
税理士との連携においても、freee対応を謳う税理士事務所が増えており、顧問税理士選びの幅も広がっています。
こんな会社にはマネーフォワードがおすすめ
- 既存の弥生会計・他社会計ソフトからの乗り換えで、データ移行を重視する会社
- 複数の銀行口座・クレジットカードの明細を大量に処理したい会社
- 経理担当者が常駐しており、仕訳入力の正確さ・細かい設定を重視する会社
- 給与・労務・経費精算をまとめてマネーフォワードで統一したい会社
マネーフォワードは経理知識のあるスタッフが使うほど真価を発揮するツールです。
弥生会計からの乗り換えユーザーは、操作感が近く移行しやすいというケースが多いです。
よくある質問
freeeから乗り換えできる?
freeeからマネーフォワード、またはその逆の乗り換えはどちらも可能です。
ただし、仕訳データの完全移行はツールによって対応状況が異なります。
一般的には、CSVエクスポートして手動でインポートする方法が取られます。
仕訳件数が多い場合は時間と手間がかかるため、決算期をまたがないタイミング(期首)での切り替えが推奨されます。
乗り換え前に税理士や各社のサポートに相談するのが安心です。
注意
乗り換え時は必ず元のソフトからデータをエクスポート・バックアップしてから作業を開始してください。データ消失のリスクを避けるための最重要ステップです。
税理士との連携はどちらが使いやすい?
どちらも税理士との連携機能(アカウント共有・権限設定)を持っており、顧問税理士がオンラインで帳簿を確認・修正できます。
違いは対応税理士の数と相性です。
freeeは「freee認定アドバイザー」制度があり、freeeを専門的に扱える税理士を公式サイトから検索できます。
これから税理士を探す場合はfreeeの方が選びやすい環境が整っています。
一方、マネーフォワードは従来型の会計ソフトに近いため、既存の税理士がマネーフォワードに対応しているケースも多いです。
現在の顧問税理士が使っているソフトに合わせるのが最もスムーズです。
まとめ
freeeとマネーフォワード クラウド会計はどちらも優れたクラウド会計ソフトです。
選ぶポイントは「誰が・どのように使うか」に尽きます。
ポイント
判断基準まとめ / 簿記知識がない・スマホ中心・これから税理士を探す → freee / 経理担当者がいる・銀行連携を重視・弥生からの乗り換え → マネーフォワード
どちらも30日間の無料トライアルを提供しているので、実際に操作感を試してから決めるのが最善策です。
まずは自社の銀行口座やカードが連携対象かどうかを確認し、どちらかのトライアルから始めてみてください。
月次の記帳・確定申告・消費税申告を自動化できれば、年間数十時間の作業削減につながります。
導入を先延ばしにするほど機会損失が増えます。
→ 中小企業向けのAI・業務効率化ツールをまとめて比較したい方は「中小企業のAI業務効率化ツールおすすめ比較」もあわせてご覧ください。
→ 経費精算をさらに効率化したい方は「経費精算アプリ比較【中小企業向け】」も参考にしてください。
(公開予定)